海老名市役所駐車場の有料化は必要?

市役所駐車場の有料化のため「本庁舎駐車場条例(案)」が公表されたのは、12月1日の広報による24年12月2日~25年1月6日の1カ月間のパブリックコメントの募集のみです。ほとんどの市民は、市役所の駐車場の有料化が検討されていることを知りません。

市は、市役所周辺に商業施設が出来る(2~3年後)ことを考え現在無料の市役所駐車場を不正利用する人が増えると予測し、市役所や消防署の利用者の駐車場不足を危惧して有料化にするとのことです。

しかも3月議会に「本庁舎駐車場条例(案)」を提出し承認を得て10月に有料化実施計画です。市民のための市役所であるはずが、市民に詳しい説明は一切なく余りにも市民に不誠実な進め方です。

パブリックコメントの質問「市役所の利用者以外の長時間の不正利用者がどのくらい居るのか?」を尋ねた回答では、「開庁~閉庁まで駐車」は1日に3~5台、駐車場全体数の140台の3%程度です。「翌日の開庁までにも及ぶ駐車」は月に数台とどちらも思ったほど多くはありません。有料化を考える前にその不正駐車を特定できるはずです。まずは、不正駐車をさせない手立てを考えることが先決です。

もし有料化になった場合市民が今までの様に時間を気にせず、気軽に市役所を利用できるのか不安です。「本庁舎駐車場条例(案)」の内容は1時間まで無料、その後1時間ごとに300円の料金が加算されます。市役所駐車場の利用者は、必ずしも1時間無料の範囲に収まるとは限りません。申請や相談、会議、傍聴などその後の喫茶または食事など長時間の利用に対してどのように対応するのでしょうか?職員の煩雑な作業が増えると思います。

駐車場を有料化する場合は市が駐車場の整備をし、料金徴収などの機械を取り付けるなどの経費や維持費もかかると思われます。また、管理を業者に委託する場合、駐車料金の徴収収益をどのくらいに考えているのでしょうか?市役所への用事があって来庁している方々が殆どです。来庁する市民は無料とするならば市民の駐車場利用料を市が補填するのでしょうか?そうなったら本末転倒です。

また海老名市は賑わいのまちづくりを目指しており住民が増加傾向にあります。市役所の利用者も増える傾向です。そのためには駐車場を制限するのではなく、ゆとりをもって利用できるよう増設を考えるのが筋だと思います。そもそも市役所は市民の共有財産です。用事がある時だけ市役所に行くのではなく、夏季はクールシェア、冬はウォームシェアしながらロビーの催し物や市の刊行資料を見るなどの居場所ともいえます。時間を気にせず、市民が立ち寄りたくなるような身近な市役所になる事を望みます。そのためにも市役所の駐車場有料化問題は、市民に説明がない中で急いで進めようとすることに納得がいきません。税金を使ってまで有料化にする必要があるのかしっかり検討すべきです。

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