学習会「福島原発事故後の子どもの甲状腺がんについて」に参加 7/19
チェルノブイリの原発事故後では4-5年目から顕著に甲状腺がんが急増、放射線との因果関係が認められている。福島原発事故から7年経った今、フクシマの子どもたちの現状を知りたく参加した。講師は(NPO)3・11甲状腺がんこども基金の吉田由布子さん、チェルノブイリ被害調査・救援から活動している方だ。
2017年までの福島県民健康調査で、甲状腺がんと診断された子どもたち(事故時0-18歳)は199人(良性1人)。子どもの甲状腺がんは100万人に1人と言われ、推定される数の数十倍となる。しかし放射能汚染は福島県を超え1都15県に広がっている。福島県外では自治体や民間の自主的な検診に頼るしかない状況だが、子どもたちの甲状腺がんは報告されていて、子ども基金の支援は約1/3は県外となる。何らかの症状があっての受診が多いため、進んでいる場合が多いという。
県民健康調査では、経過観察とされた後にがんと診断された人の数は把握されておらず、正確な人数は分からない状態である。検査が縮小されれば、ますます実態の把握は難しくなる。アンケートでも継続を望む声は9割と強く、拡充を望む意見も3割を超えていた。
2020オリンピックでフクシマの復興を世界にアピールしようとしているが、「ある」ことを「ない」ことにしてはいけない。汚染のあるなかでどのように暮らすのかが話し合えなければいけない。
チェルノブイリでは事故から32年経ち、甲状腺がんの手術を受けた子供たちは今母親・父親になっている。チェルノブイリから学べることは大きいはずだ。(原)