絵本「ひろしまのピカ」朗読会

10月22日(日)海老名市ビナレッジで、絵本「ひろしまのピカ」朗読会を行いました。朗読者は、俳優の岡崎弥保(みほ)さんです。

海老名ネット平和部会から始まった「平和の小さなつどい」(2008年~)は、市民による「市民発・平和の会」に発展し、今春16回目の開催となりました。戦争体験者の方々から体験談をお聞きし、どのようにしたら平和が続けられるかを考えるきっかけとしています。今回は、来年の開催までの間、小イベントをいくつか行い、多くの人と「平和」を考える機会を増やして、若い世代と「平和ってなんだろう?」を問いかけようと企画しました。

 

10数年前、丸木美術館(埼玉県東松山市)を海老名ネット平和部会で訪れ、大画面の「原爆の図」に衝撃を受けました。丸木俊さんの絵本「ひろしまのピカ」は、そこで購入しました。

数年前、綾瀬文化会館で岡崎弥保さんの朗読劇「父と暮らせば」を聞き、映画や演劇ではなく、朗読劇の言葉の持つ力強さに感動しました。会場で岡崎さんの朗読CD「ひろしまのピカ」を見つけて、いつかこのCDを大勢で聞く機会を持ちたいと購入しました。今夏、岡崎さんが「ひろしまのピカ」朗読100回をめざして各地で朗読会をしていることを知り、ぜひ丸木俊さんの「ひろしまのピカ」を岡崎弥保さんの生の声で朗読してほしいとお願いしました。

10月22日、絵本の著者、丸木俊さんの思いが岡崎弥保さんの声となってズシリと重く参加者に届き、感動の輪が拡がりました。

 

丸木俊さんが、北海道で「原爆の図」の展覧会をしている時(1953年頃)に、会場に入って来た一人の女性が、人々に向かって、子どもの手を引き、傷ついた夫を背負って逃げまどったひろしまのピカのことを話されたそうです。絵本「ひろしまのピカ」は、その話を元に丸木俊さんご自身が聞いたたくさんの原爆体験をも織り交ぜて作られたものです。「原爆の図」は、このような人間の苦しみがあろうかと思われるほど、暗く、重く、凄惨を極めるものですが、「ひろしまのピカ」もお母さんと少女の悲しい体験です。

子どもたちにこのような悲しい体験をさせないで、平和で暮らせる毎日が続くように、「戦争は、何としてもくい止めなければならない」と伝え続けていきたいと思っています。(三谷)

 「ひろしまのピカ」スタッフと岡崎美穂さん(前列右から2人目)