国指定の史跡「相模国分寺跡」の景観を次世代に
海老名市には、国指定の史跡として秋葉山古墳群、相模国分寺跡、相模国分寺尼寺跡の3箇所が指定されています。史跡とは、遺跡の中でも特に歴史的、学術的に価値が高い場所のことで、また文化財保護法では、保護が必要であると国や地方公共団体が指定したものです。
その中で現在、景観の問題が問われている場所が小高い丘陵地にある相模国分寺跡です。
相模国分寺は、1300年程前に聖武天皇により全国に60カ所余りの国分寺が建立された中の県内唯一の建立地です。海老名市民の誇りであり海老名市のシンボルです。相模国分寺跡の南側隣接地に一部14階建てマンション計画が持ち上がり、地域住民を始め市民から国指定の文化財に対する景観の保護が求められています。重要な歴史的文化財に隣接する地域が、14階建てのマンション建設が可能な第1種住居地域であることに驚いています。そのため、景観を損ねる高層住宅等が建つことのないように、都市計画の「第1種低層住居専用地域」(建物の高さ制限10メートル)の用途地域変更を求める陳情を提出しました。用途地域の変更の決定権は市にあります。県と協議し「文化の薫るまち海老名」へ向けて変更することが必要です。
相模国分寺跡は、緑の芝生と青空が広がり開放感のある市民の憩いの場となっています。国指定の史跡として相模国分寺跡がより多くの市民に周知され、周辺地域を含めた景観を次世代に継承することを望みます。歴史的文化財を大切に保護しピーアールすることはまちの魅力にも繋がると考えます。